能楽の流派のひとつ「観世流」を取り上げた動画について
こちらで紹介するのは「nippon.com」が公開した動画「観世流にみる伝統継承の作法 | nippon.com」です。
日本の伝統芸能の一つである能。
日本舞踊や茶道、歌舞伎などと同様に長い歴史を歩んでいます。
能は観世流をはじめ、いくつもの流派が存在します。
流派によってシテ方や所作、流儀が異なるのです。
今回は能楽の流派のひとつ「観世流」を取り上げた動画を紹介します。
日本の伝統芸能について知りたい方はこちらの記事と動画をチェックしてください!
今なお語り継がれている能楽の世界
写真:能舞台
こちらの動画では観世流二十六世家元の観世清和氏が能楽の奥深さや伝統を後世まで残すことの大変さを分かりやすく解説しています。
また、動画の2:38から観世三郎太氏が鷺(さぎ)を舞う姿がご覧になれるのもこの動画の見どころ!
動画の1:00からは観世清和氏が観世三郎太に稽古をつける時の様子について語ります。
動画の2:20からは「能はただ真似れば良い訳ではなく、教わったことを自分の中で昇華しないといけない」と語り、観世流を始めとした能楽師の奥深さに触れられることができます。
動画の3:53からは「自分の芸を磨いて到達点に持っていくことが能の世界で一番大事」だと語ります。
観世清和氏が息子の観世三郎太氏に対する想いを約5分の全編に渡りご覧になることができます。
能楽とはいったいどういう伝統芸能?
写真:能
能楽は能と狂言の総称。
ユネスコ無形文化遺産に登録されており、日本の伝統芸能の一つです。
・所作
・謡
・囃子
・面
・装束
・小道具・作り物
と呼ばれる六つの技法が能楽に用いられています。
能楽の所作には立ったまま腰に力を入れてあごを引いた姿勢のカマエ、床に足の裏を付けて踵を上げない歩き方のハコビから構成されているのが能楽の特徴。
観阿弥や世阿弥が活躍していた室町時代にはカマエが成立していなかったと言われています。
謡は能の言葉やセリフ部分のこと。
主役であるシテ方や地謡(じうたい)が担当します。
登場人物の心理描写などを表現するのに重要な要素です。
囃子は笛・小鼓・大鼓・太鼓による演奏。
曲によっては太鼓が使わないケースもあります。
舞台の邪魔にならないよう音量を控えめにするなどの技術が求められます。
面は能楽に使われる仮面のこと。
テーマによっては面をつけない場合もあります。
装束は能楽に用いる衣装のこと。
白は高貴な存在、紅は若い女性と使用法が決められています。
舞台にはいろいろな道具を使用します。
あらかじめ作っておく比較的大きな物と異なり演技の度に作り替えるものは作りが簡素になっています。
動画で紹介されている能楽の観世流とは
観世流は能の流派の一つ。
大和猿楽四座の一つ結崎座に由来します。
流祖観阿弥の幼名である観世からその名が付けられています。
流祖観阿弥清次が猿楽の道に進んだことが観世流の始まり。
観世流の歴代宗家が伝統を守り続け、今に至ります。
能楽の世界を紹介まとめ
能楽の観世流は長い歴史を持つ能の流派で多くの方が伝統を受け継ぐために芸を日々磨いています。
観世流の能楽を鑑賞したい方はまず動画を通して能楽の雰囲気を味わってはいかがでしょうか?
能楽の流派や宗家の家系図などを調べて知識を深めていくなど、能楽にはさまざまな楽しみ方があります。
【公式ホームページ】観世流
https://kanze.net/
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