伝統工芸について

日本の伝統工芸品とは

染物の画像
写真:染物

伝統工芸品とは、日本全国各地のその地域から産出される素材を元に、長い年月もの間伝統的な技法と匠の技をもって作られてきたものです。
日本の伝統工芸品は「伝統工芸品産業の振興に関する法律」で次のように規定されております。

1、主として日常生活で使われるもの
2、製造過程の主要な部分が手作りであること
3、伝統的技術・技法によって製造する
4、伝統的な原材料を使用している
5、一定の地域で産地が形成されている

日本には現在1,300種を超える伝統工芸品があると言われています。
そのうち経済産業省指定の「伝統的工芸品」は2019年11月に「行田足袋」「江戸挿絵」「浪華本染め」が新たに追加され、235品目となっています。

日本の伝統工芸品にはどのようなものがある?

和傘の画像
写真:和傘

伝統工芸品を扱う企業数は日本全国に約25,000社、伝統工芸を職業としている人数は約140,000人、生産額は約1,000億円となっています。
伝統工芸品は1984年のピークの生産額となり、その後バブル崩壊による経済低迷や、海外輸入品の質の上質化など生産額は年々減少しています。
伝統工芸品とは主に織物、染色品、陶磁器、漆器、木工品、竹工品、金工品、仏壇、仏具、和紙、文具(筆、墨、硯、そろばん)、石工品、人形、郷土玩具、扇子、団扇、和傘、提灯、和楽器、神祇調度、慶弔用品、工芸用具、工芸材料などが挙げられます。
全国47都道府県全てに伝統工芸品は指定されており、京都府が最も多く、栃木県、福島県、島根県、茨城県、滋賀県、東京都、山形県、香川県、三重県と続きます。

日本全国各地のおすすめの人気の伝統工芸品は「南部鉄器(岩手県)」「有田焼(佐賀県)」「波佐見焼(長崎県)」「九谷焼(石川県)」「江戸切子(東京都)」「益子焼(栃木県)」「信楽焼(滋賀県)」「熊野筆(広島県)」「輪島塗(石川県)「備前焼(岡山県)」「萩焼(山口県)」「小石原焼(福岡県)」「美濃焼(岐阜県)」「伊万里焼(佐賀県)」「寄木細工(神奈川県)」「西陣織(京都府)」「加賀友禅(石川県)」「常滑焼(愛知県)」「砥部焼(愛媛県)」「唐津焼(佐賀県)」「清水焼(京都府)」「結城紬(茨城県・栃木県)」「有松・鳴海絞り(愛知県)」「甲州印伝(山梨県)」などがあります。

これらのおすすめの人気ランキング一覧の有名な名品はもちろんのこと、伝統工芸品は"日本の「和」の文化やわびさびの心を知れる"、"伝統工芸品の日本の職人の技術の素晴らしさを感じられる"と、お土産や贈り物・プレゼントとして購入される方も多く、繊細な細工はアート作品、日本の芸術品としても訪日観光客に人気があります。

ジャパンプライズ株式会社が発表した外国人へのプレゼント・お土産に喜ばれる日本の伝統工芸品のランキング「失敗しない海外出張プレゼント選びのコツ」は次になります。
日本に観光のお土産やプレゼントのご参考にして下さい。
1位 七宝焼き(額)
2位 漆器屏風
3位 七宝焼き(皿)
4位 出世兜
5位 東京銀器 置物 鶴
6位 漆芸屏風時計
7位 漆芸ステーショナリーセット
8位 風呂敷きもの姿
9位 蒔絵文庫
10位 蒔絵USB

日本の伝統工芸品の代表的な「江戸切子(えどきりこ)」を紹介

江戸切子の画像
写真:江戸切子

ここで特に人気の日本の伝統工芸品「江戸切子(えどきりこ)」をご紹介をいたします。
切子とは、ガラスの表面にカットを入れる技術自体のことです。
江戸切子の歴史は、今から約200年前の天保5年(1834年)に、江戸大伝馬町のビードロ屋が砂を用いて南蛮人により持込まれた海外のガラス製品の表面に彫刻したのが初めてと伝えられています。
嘉永六年(1853年)の黒船・ペリー来航の献上品の中にこの切子があり、美しさや繊細なデザインにペリーは驚愕したそうです。
東京で切子加工をされたガラス製品を江戸切子と呼ばれ、江戸当時はガラス食器のほか、日用品ガラス・金魚鉢などにも切子加工がされ販売されていました。

日本の伝統工芸品を堪能する

陶芸の画像
写真:陶芸

日本の伝統工芸品の品々は職人の手仕事、ものづくり日本の卓越した匠の技によって生み出され、世界に誇る芸術品となっています。
現在ではインターネットショッピングで手軽に世界各国のものが販売されていますが、その土地に足を運び実際に伝統工芸品を目にして、手を触れてみるのも旅の醍醐味でしょうね。

近年では伝統工芸の技を実際に体験できる体験ツアーを目的に訪日される外国人の方も増えてきました。
アクティビティジャパンが発表した「《文化体験レジャー・もの作り体験》人気種目ランキング&おすすめプラン・都道府県情報」は次になります。
1位 陶芸体験・陶芸教室
2位 着物・浴衣レンタル
3位 アクセサリー作り
4位 ガラス細工・ガラス工房
5位 お菓子作り・和菓子作り
6位 そば打ち体験・そば打ち教室
7位 インテリア・雑貨作り教室
8位 キャンドル作り
9位 調香・アロマ体験
10位 マリンクラフト

このように外国人にも人気の高い日本の伝統工芸ですが、歴史や質を重んじている為、様々な問題点を抱えているのも現実です。
技術の習得にとても長い時間がかかるため若い後継者の不足、国産の原材料の不足、競合となる発展途上国産の手工芸品との比較においてはかなり高額となるなど、今後日本の伝統工芸品を守っていく(保護していく)には課題も多くなっています。

日本の魅力を動画で紹介するサイト「COOL JAPAN VIDEOS」では、日本の「伝統工芸」に関するおすすめの人気動画を多数紹介しています。