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新潟県燕市が誇る伝統工芸「燕鎚起銅器」

こちらの動画は「伝統工芸 青山スクエア」が公開した「手技TEWAZA「燕鎚起銅器」tsubame hand-hammered copperware/伝統工芸 青山スクエア Japan traditional crafts Aoyama Square」です。

新潟県燕市に200年以上伝わるモノ作りの文化があります。
それがこの動画で紹介されている無形文化財にも指定された燕鎚起銅器(つばめついきどうき)です。

燕鎚起銅器とは、一枚の平らな銅版を槌(つち)で打ち起こし、やかんや急須など立体の成型物にする技術のこと。
槌で打たれた表面は五角形や六角形に似た面を構成し、えもいわれぬ独特な味わいを醸し出します。
注ぎ口の部分まで打ち起こすことができるのが燕鎚起銅器の特徴であり、高度な技術の証でもあるのです。
鎚起技術で作られた伝統工芸品は、年月が経過するにつれて色合いが馴染み、落ち着いた雰囲気になります。
新潟県燕市はこの燕鎚起銅器の唯一の生産地として有名なのです。
この地では燕鎚起銅器は親から子、さらに孫へと伝えられる伝統工芸であり、鎚起銅器の技術が脈々と受け継がる文化でもあります。

創業は文化2年!職人が技術を守り続ける玉川堂

この燕鎚起銅器を製造する店でも老舗にあたるのが、燕市にある玉川堂(ぎょくせんどう)。
創業なんと1816年。和暦では文化2年のことです。
もともとこの地では江戸時代初期から和釘を作っていました。
やがて和釘産業に続き、藩が銅細工の産業を奨励。
弥彦山の銅山開発を背景に、仙台から来た渡り職人が伝えたのが鎚起技術でした。
この技術を代々継承しているのが玉川堂です。
玉川堂の工芸品には、江戸時代から受け継がれてきた職人の業を見ることができるのです。

燕三条はモノ作りの町として有名

玉川堂がある燕市は、燕鎚起銅器の歴史を基盤に発展した日本屈指の金属加工生産地でもあります。
とくに燕三条はモノ作りの町としてのブランドでも有名で、後継者の育成にも力をいれており、金属加工工場の多くで若者の姿が多く見られます。
モノ作りの町を推進する燕市は鎚起銅器の技術を体験できるイベントも開催しています。
燕市観光協会では鎚起銅器の技術を体験できる小皿づくり教室を毎年開催しているので、興味のある人はぜひ200年以上も受け継がれる職人の技巧を追体験してみましょう。

また、燕鎚起銅器は取扱店舗での販売のほか、通販でも入手できますよ。
伝統工芸というと敷居の高い値段を想像してしまいますが、お手軽な価格で販売されている工芸品もあるので、気になる方はお店を覗いてみてはいかがでしょうか。

新潟県燕市が誇る伝統工芸「燕鎚起銅器」

こちらの動画では、一枚の銅版が徐々に湯沸の形へと変貌を遂げる鎚起技術が撮影されています。

その卓越した職人技をぜひご覧ください!

この記事を書いた人
最終更新日 : 2020年9月15日
日本
吉田 セツ(Setsu Yoshida)
教育系の会社を務めた後地方へUターンし複業ライターへ。
200年以上の技術を受け継ぐ新潟県の伝統工芸品「燕鎚起銅器」の文化を動画で堪能!何の変哲もない鉄の板が卓越した職人技で美しい急須に!
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