石川県珠洲市に残る「揚浜式製塩」の紹介動画について
こちらは、「nippon.com」が公開した石川県に受け継がれる塩の製塩方法「揚浜式製塩」の作業を紹介する約3分の動画「【4K動画】能登に国内で唯一残る「揚浜式製塩」:石川・珠洲 | nippon.com」です。
こちらの記事と動画は、国の重要無形民俗文化財にも指定されている「揚浜式製塩」の伝統技術とはどんなものなのか、どのように作られているのかを詳しくご紹介しています。
手作業で丁寧につくられる天然塩は、ミネラルなどの栄養価が高く、うま味がたっぷり。
シンプルに塩でいただくお料理に使うと味の違いが歴然で、「揚浜式製塩」の塩は国内の料理人から高い評価を受けているほか、石川県のお土産として観光客にも人気です。
石川県「揚浜式製塩」とは
写真:塩
「揚浜式製塩」は、造成した塩田に海水を汲み上げて塩を作る古来の技術です。
この塩づくりには熟練の技術が必要になります。
能登塩田の歴史は16世紀末に始まったとされ、当時、農民救済と財源確保のために加賀藩主が奨励したと言われています。
農民は塩を作りそれを納めることで、米を貸し付けてもらえました。
2008年に国の重要無形民俗文化財に指定され、2018年には当時皇太子だった天皇陛下が製塩の作業を視察されました。
現在は、石川県珠洲市の1カ所だけで伝承されています。
石川県「揚浜式製塩」の製塩方法
「揚浜式製塩」は、目の前の海から海水を汲み上げて運ぶ「海水運び」から始まります。
こちらは動画の0:17よりごらんになれます。
動画の0:36からご覧になれるように汲んだ海水は引桶(しこけ)にためて、塩田に均一にまく「潮撒き」がおこなわれます。
すぐに乾くように細攫え(こまざらえ)という道具で塩田に筋を入れて、太陽の光の熱と風によって水分を蒸発させます。
柄振(いぶり)という道具で砂を集める「カン砂集め」のあと、組み立てられた垂舟(たれふね)に、しっぱつ(または、こみ)で砂が入れられます。
垂舟に海水が入れられて砂に付着した塩分とともに濃い鹹水(かんすい)が集められます。
動画の1:38からは、このあとの釜屋作業が紹介されます。
かん水を約6時間かけて荒焚きして煮詰めて冷ましてから、胴桶(どうけ)でろ過。
そして16時間程度の本焚きがおこなわれて、結晶化した塩があらわれます。
い出場(いでば)または塩床(しおどこ)と言われる場所で4日間寝かして、塩と苦汁(にがり)に分けられたあと、塩から不純物を取り除き梱包して完成です。
約600リットルの海水からできる塩は、たった120キログラムです。
石川県「揚浜式製塩」の紹介まとめ
石川県の「揚浜式製塩」の塩は、50グラム400円で販売されています。
塩サイダーやハーブじおのほか、ソフトクリームなどのスイーツも知られています。
また、石川県珠洲の道の駅では塩づくり体験が旅行者に人気です。
こちらの動画では、「揚浜式製法」はどんな製法なのかわかりやすくご紹介しています。
昔ながらの製塩技術に興味がある方はぜひご覧ください。
【公式ホームページ】揚げ浜式製塩の塩づくり|奥能登塩田村
https://enden.jp/making_salt/
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