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石川県能登に伝わる日本の伝統「あばれ祭り」とは?

こちらの動画は「和倉温泉 多田屋 WAKURAONSEN TADAYA」が公開した石川県能登町宇出津に伝わる、「あばれ祭り」を紹介した「あばれ祭 - のとつづり」です。
あばれ祭りは350年以上の歴史がある日本の伝統行事で、無形民族文化財にも指定されています。
このお祭りは、キリコ祭りの先陣を切って行われる勇壮な祭りで、2日間に亘っておこなわれます。
1日目は約40基のキリコ山車が大松明(おおたいまつ)の火の粉を浴びながら無病息災を祈願し、御囃子や掛け声、太鼓に合わせて街を練り歩きます。
2日目には宮神輿が登場し、いやさか広場にキリコと神輿が集結しクライマックスを迎えます。
あばれ祭りという名前は宮神輿を水中や炎の中に投げ込んだり、地面に叩きつけるなどの過激なしきたりから由来しています。
祭りの期間は花火やライブ、屋台なども出て、能登の街はあばれ祭り一色になります。

石川県能登地方に伝わるキリコお祭りとイベント情報

あばれ祭りはキリコ祭りのオープニングを飾る祭りです。
キリコとは巨大な灯篭を模した山車のことで、キリコ吉祥文字と言われる地区ごとの願いや祈りを込めた文字を記し、御囃子や太鼓で祭囃子を鳴らしながら能登の街を練り歩きます。
キリコ祭りは石川県能登地方の住民にとって最も重要な夏祭りと言われていて、毎年祭りの時期には帰省し祭りに参加するしきたりなのだそうです。
特に宮神輿は一年を通じて石川県能登地方の祭りに参加し、貢献した担ぎ手だけが持つことを許されている特別な神輿です。

あばれ神輿の歴史と日本神話のつながり

江戸時代にかけて石川県周辺の能登地方は日本海に面した海上交通の要所でした。
加賀百万石と称された金沢を有し人の往来が絶えない豊かな地域でしたが、降水量が多くたびたび疫病の流行に悩まされていました。
そこで本格的に疫病が流行る前にキリコに魔を封じ、炎で清めたのがキリコ祭りの始まりと言われています。
昔から八坂神社では無病息災の祈祷が行われてきたのですが、肝心の宮神輿にまで悪鬼が取り付いてしまったので、神輿を乱舞させ地面に叩きつけ病魔ごと葬ったというのが神輿の扱いに関する由来です。
八坂神社の御祭祀、素戔嗚命(スサノオのミコト)は神仏習合により牛頭天王と同一格となり、京都八坂神社の祇園社信仰と結びつき、全国に広がりました。
素戔嗚命はヤマタノオロチを退治したことでも有名な日本神話を代表する神様で仏教では薬師如来が同格です。
このため、無病息災、悪鬼退散などのご利益があると言われています。

石川県能登に伝わる日本の伝統「あばれ祭り」のまとめ

石川県能登に伝わる日本の伝統奇祭「あばれ祭り」は1997年に「能登のキリコ祭り」として国から「無形民俗文化財」に指定され、その後2015年に文化庁から日本遺産の最初の18件の1つに選ばれました。
動画では2016年に行われた迫力ある祭りの模様を紹介しています。
来年はあなたも浴衣や、はっぴで石川県能登の「あばれ祭り」に足を運んでみませんか?
日程やイベント情報、当日の駐車場情報は「能登町観光ガイド」でご確認ください。

この記事を書いた人
最終更新日 : 2020年9月15日
日本
児玉 勇(Yu Kodama)
日本と焼き鳥をこよなく愛するライター
350年の歴史を持つ石川県能登町の「あばれ祭り」は必見!神輿を叩きつけ、川に沈める!他では見られない過激なお祭り!
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