はじめに
海や湖などに潜るスキューバダイビング。
趣味で楽しむ方はもちろん、商業や水難救助などを目的に行う方もいます。
スキューバダイビングを行う際、知っておかないといけないことがたくさんあります。
場合によっては思いもよらないトラブルに巻き込まれる可能性もゼロではないです。
これからスキューバダイビングを日本などで行おうと考えている方のためにスキューバダイビングについて最低限知っておきたいことをいくつか紹介します。
スキューバダイビングとは
スキューバダイビングはスキューバと呼ばれる道具を身に着けて潜水を行うこと。
スキューバはSelf Contained Underwater Breathing Apparatusの略で自給気式水中呼吸装置とも呼ばれています。
空気を詰めたボンベと水深に応じたレギュレーターなどからなります。
水中での活動時間は水深やダイバーの肺活量などにより影響されるため、人それぞれです。
また、スキューバダイビングの技術を習得する速さも差が出ます。
スキューバダイビングの種類
スキューバダイビングと一口に言ってもいくつか種類が存在します。
これからスキューバダイビングを行う際はそれぞれの違いを知ることも大切です。
ここでは、一体どのような種類があるかをそれぞれ解説していきます。
・レクリエーショナルダイビング
レクリエーショナルダイビングは水深30m以内の所を潜水するスキューバダイビング。
ファンダイブとも呼ばれています。
特別なトレーニングを受けると、水深40mまで潜水することが可能です。
・テクニカルダイビング
テクニカルダイビングは水深40m以上の所を潜水するスキューバダイビング。
洞窟の中や沈没船の中を潜ることができます。
レクリエーショナルダイビングに比べ、行動範囲が広がる分、安全にも配慮しないといけません。
・コマーシャルダイビング
コマーシャルダイビングは海底調査など商業目的を理由に行うスキューバダイビングです。
日本の場合、潜水士免許が必要とされています。
日本以外でもコマーシャルダイビングを行う際、国や地域が定める資格を取得しないといけません。
スキューバダイビングを行う方法
スキューバダイビングを行う方法として、体験ダイビングと認定ダイバーの2種類が挙げられます。
それぞれの違いを理解することもスキューバダイビングを行う上で重要です。
これからスキューバダイビングを日本などで行いたい方のために体験ダイビングと認定ダイバーについて解説します。
・体験ダイビング
体験ダイビングは最低限のレクチャーを受けた後、ダイビングを行うというものです。
機材の操作はインストラクターが行ってくれます。
注意点は体験ダイビングを行っても資格を取得できない点。
参加するたびにレクチャーを受けないといけません。
・認定ダイバー
認定ダイバーはライセンスを取得したダイバーを指します。
体験ダイビングと違い、機材の操作を自分で行えるのに加え、水中を自由に泳ぎ回ることが可能です。
ダイバーに必要な知識と技術が求められます。
ダイビング講習を受け、Cカードと呼ばれるカードを発行してもらう必要があります。
さまざまな指導団体がライセンスを発行しているのが特徴です。
スキューバダイビングを指導する団体
日本でスキューバダイビングを普及させるために活動している団体を全部で5ヵ所紹介します。
・PADI(パディ)
PADI(パディ)は世界180ヶ国以上にネットワークを広げる団体。
日本やアメリカなどにエリアオフィスがあります。
初心者からプロフェッショナルの方まで1人でも多くの方がスキューバダイビングを楽しめるように世界基準のカリキュラムを提供しているのが特徴的です。
Cカードの発行枚数は全ダイバーの約60%以上と言われています。
また、講習の品質が保たれているかチェックしている点もポイントに挙げられます。
・NAUI(ナウイ)
NAUI(ナウイ)は1960年にアメリカでダイビングインストラクターコースを開催し、世界で初めてスキューバダイビングの指導員組織を設立した団体。
アメリカをはじめ、ヨーロッパやアジアなどに拠点を置き、スキューバダイビングの普及に尽力を出しています。
知識や技術に応じたコースをいくつも用意しているのが特徴的。
学科講習の内容はコースにより異なります。
NAUI(ナウイ)のコースを申し込む際、参加資格を満たしているかどうか確認しないといけません。
・BSAC(ビーエスエーシー)
BSAC(ビーエスエーシー)は1953年にイギリスで設立されたスキューバダイビングの指導団体。
安全はすべてにわたって優先することを基本理念に活動を行っています。
個々のレベルに応じたコースを用意しているのが特徴に挙げられます。
ダイバーとしてさらなる知識と技術を身に付けたい方のためのコースはもちろん、インストラクターコースを用意している点もポイント。
・SSI(エスエスアイ)
SSI(エスエスアイ)は1970年にアメリカで設立されたスキューバダイビングの指導団体です。
コロラド州フォートコリンズに本部があります。
無料のダイビングサイエンス・キャンペーンを行うなど、世スキューバダイビングを普及させるための活動を行っています。
40以上の言語で60種類以上のプログラムを用意しているのが特徴的。
また、デジタルトレーニング教材などを提供していることでも知られています。
・CMAS(クマス、シーマス)
CMAS(クマス、シーマス)は世界160ヶ国が加盟している水中活動の連盟。
フランス語で世界水中連盟を意味します。
本部はイタリアのローマです。
STARS(スターズ)と呼ばれる指導団体がスキューバダイビングに関する技術指導とCカードの発行を行っています。
ISO基準に基づいてダイビング講習に関する教材をインターネット上で24時間、全世界の言語で無償提供している点が特徴に挙げられます。
日本だと一体どこでスキューバダイビングを楽しめるか
スキューバダイビングは日本各地で行うことが可能です。
これから日本の海を楽しみたい方のためにダイビングスポットをいくつか紹介します。
・石垣島
石垣島は沖縄県にある島の一つ。
日本を代表するダイビングポイントとして知られています。
マンタに遭遇しやすいのに加え、透き通った海が特徴的です。
・宮古島
宮古島は沖縄県にある離島。
熱帯魚や回遊魚の群れが見られるだけでなく、美しいサンゴ礁が楽しめます。
魔王の宮殿やスネークホールと呼ばれるダイビングスポットが人気です。
・沖縄本島
沖縄本島も多くのダイバーがスキューバダイビングを楽しんでいます。
青の洞窟と呼ばれるダイビングスポットは海面が青く輝くことで有名。
魚の餌付けを体験できるプランが用意されているのも特徴に挙げられます。
・伊豆大島
伊豆大島は東京都のダイビングスポット。
約1,000種類の魚と約400種類の甲殻類などが暮らしているところが特徴。
また、ハンマーヘッドシャークの集団を見ることができます。
・八丈島
八丈島は東京都にある島でコバルトブルーの海が楽しめます。
ウミガメに遭遇できる可能性があるのもポイント。
・白浜
白浜は和歌山県にあるダイビングスポットです。
温帯の魚達だけでなく、熱帯を生きる魚やサンゴなどが見られることで知られています。
黒潮の影響を受けた海は透明度が高いです。
・足摺岬
足摺岬は高知県にあるダイビングスポット。
四国最南端の岬と言われており、展望台で地球の丸さを実感できると言われています。
黒潮に乗ってやって来た回遊魚や熱帯魚が見られます。
海の透明度が高いのもポイントです。
・屋久島
屋久島は鹿児島県にあるダイビングスポット。
全国魚種調査コンテストと呼ばれるコンテストで3年連続日本一になったことでも知られています。
ウミガメに遭遇しやすいのも特徴に挙げられます。
スキューバダイビングで日本の海を覗いて見るのも楽しみ方の一つ
日本にはいくつものダイビングスポットが存在します。
それぞれの海に違った魅力があるので、どこでスキューバダイビングを楽しむかは人それぞれ。
トラブルを避けるためにもツアーの内容や費用、ダイビングのシーズンなどを最低限チェックしないといけません。
また、講習を行っているダイビングショップやダイビングスクールの評判を知ることも大切です。
スキューバダイビングに限らず、シュノーケリングやマリンスポーツを行う上で事故が起きないよう安全面に配慮することも求められます。